毎日新聞・1月17日付朝刊「今日のイチオシ!」 統括社会部長 佐藤敬一

【公安幹部ら3人に賠償負担 東京都監査委員会が警視庁に異例勧告 大川原えん罪事件】 化学機械メーカー「大川原化工機」の冤罪事件で東京都が支払った約1億8500万円の損害賠償を巡り、東京都監査委員は16日、警視庁公安部の幹部と捜査員の計3人に対し、賠償額の負担を求める求償権を行使するよう警視庁に勧告しました。3人に故意や重い過失があったと判断しました。

 国家賠償法では、公務員が職務で損害を与えた場合、国や自治体が賠償責任を負うと定めています。個人に故意や重い過失がある場合には求償権の行使を認める規定がありますが、違法捜査を巡って捜査幹部ら個人に賠償額を負担する責任があるという判断は極めて異例です。識者は今回の異例の勧告が、捜査機関による恣意的な捜査への抑止となる可能性があると指摘しています。(社会面)