【テラ・クライシス第1部 気候変動と国家/楽園「臨界点」/高い水温サンゴ死滅/始まったツバル脱出】
国際秩序が大きく揺らいでいます。「民主主義VS権威主義」の分断が深まり、「反グローバリゼーション」意識が広がっています。第2次トランプ米政権の国益優先姿勢は、こういった動きに拍車をかけ、国際協調は色あせています。
しかし、世界には一国だけでは解決できない、さまざまな危機が山積します。地球(ラテン語で「テラ」)規模の危機は置き去りにされてしまうのか。それとも国際社会は協調して危機に対処できるのか――。
初回は熱帯の海のサンゴが発する警鐘です。人類が行き着いた地球規模の危機に警告を発するサンゴ。沖縄では海面水温の上昇に伴い、死滅したサンゴの残骸が海底を埋め尽くしています。地球の平均気温が産業革命前よりも1・2度上昇すれば、熱帯のサンゴ礁が崩壊に向かうティッピングポイントを迎えます。ある水準を超えると、元に戻れなくなる臨界点。人間の生活までもが今、その臨界点に差し掛かっています。太平洋に浮かび、楽園と称される島国ツバルの海面は上昇し、1万人の島民の脱出が現実味を帯び始めています。アメリカの援助も途絶。二酸化炭素の吸収に貢献したアマゾンでも気候変動の影響は大きく、地球規模の危機が現実のものとなっています。
年間連載企画「テラ・クライシス」。第1部は気候変動と国家・政治を巡る今を描きます。(1面、3面)
NIC今町
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