毎日新聞・12月21日付朝刊 「今日のイチオシ!」 編集局次長 田中成之

【南西シフトの現場……火薬庫整備 町が誘致/過疎の歯止め期待、攻撃対象となる不安も】

 「南西シフト」とは日本政府の防衛政策の通称です。冷戦時代にソ連による侵攻を想定していた時代の自衛隊は、北海道の防衛に注力していました。その後、中国が軍事的にも台頭するようになり、今世紀に入ってから九州・沖縄方面の防衛力を強化する「南西シフト」を始めました。

 2022年に始まったウクライナ戦争では、現代の戦争での弾薬消費量が膨大になることがあらわになりました。これを受け、防衛省は各地での火薬庫増設を進めています。その対象となる各地では何が起きているか。

 鹿児島県さつま町では人口減少が続く中、町の振興策として防衛施設の誘致を始めました。防衛省が示したのは「火薬庫整備に向けた調査」でした。有事になれば攻撃対象となる可能性のある防衛施設。それでも誘致に動いた町民の思いや、不安を持つ人の声を取材しました。(社会面)