【ノーベル生理学・医学賞に坂口志文氏 「制御性T細胞」発見】 2025年のノーベル生理学・医学賞に6日、大阪大特任教授の坂口志文さん(74)が選ばれました。細菌やウイルスなど外敵を退治する免疫機能が誤って自分の体を攻撃しないよう抑える免疫細胞「制御性T細胞」の存在を1995年に世界で初めて確認し、その働きを解明した業績が評価されました。
発見した「制御性T細胞」は発表当初はその存在が疑われました。しかし、坂口さんは長い不遇の時期を超え、自説の正しさを地道に証明。今やこの細胞を使って、さまざまな自己免疫疾患の治療研究が世界中で盛んになっています。日本からのノーベル賞受賞(米国籍を含む)は、個人では合計29人目。朝刊では坂口さんの業績や研究の歩み、関係者の喜びの声を1面、3面、社会面で紹介します。