毎日新聞・18日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集局次長・堀雅充

【米軍、岩国基地で爆音の陸上離着陸訓練を強行 最大値は89デシベル】

 在日米海軍が、空母艦載機の陸上離着陸訓練を山口県岩国市の米軍岩国基地で始めました。滑走路を空母の甲板に見立てて艦載機が降下と上昇(タッチ・アンド・ゴー)を繰り返す訓練です。1991年から暫定的に硫黄島(東京都)で実施してきましたが、米軍は硫黄島での噴火活動を理由として、2000年9月以来25年ぶりに岩国基地で実施しました。訓練は土日祝日を除き、26日まで実施される予定です。

 この訓練は激しい騒音被害を伴うため、岩国市の福田良彦市長は「容認できない」とし、16日に中谷元・防衛相らと面会して中止を米側に求めるよう要請。岩国基地に近い広島県廿日市市や同県大竹市も中止を求めていましたが、強行した形です。中谷防衛相は、米国の抑止力、対処力強化に意義がある訓練だとし、実施は「やむを得ない」との認識を示していました。

 紙面では初日の騒音の実態や地元の反応、懸念、専門家の見方などを多角的に紹介しています。(社会面)