【証券口座乗っ取り巧妙化/犯罪集団 国際分業か/対策といたちごっこ】
証券会社の顧客口座が乗っ取られ、株式を勝手に売買される問題は、各社が対策を強化した6月以降も被害が止まっていません。詐欺グループは、対策が遅れている証券会社を狙うほか、複数の集団が国際的に役割を分担している可能性があるなど、手口が巧妙化しているようです。個人情報を盗むために送りつけるSMS経由のフィッシングメールを専門家が分析すると、5月上旬はほとんどが日本国内から送られていたのに、その後は英国やコンゴ民主共和国からの発信が大勢を占めるようになっていました。どのように分業されているのかは不明ですが、メールの発信元と利用者を誘導するための偽プログラムの開発者が同一とは限らないようで、証券会社の警戒も続きます。(3面)