毎日新聞・8/5付朝刊「今日のイチオシ!」 編集局次長・堀雅充

【最低賃金平均1118円に決定、上げ幅は過去最大/物価高など背景】

 2025年度の最低賃金(時給)について、中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)は4日、全国加重平均で63円(6・0%)引き上げて1118円とする目安を答申しました。今春闘の高水準の賃上げや物価高などを背景に、昨年度の50円(5・0%)を上回る過去最大の引き上げとなりました。

 目安通りに改定されれば、全都道府県で1000円を超えます。最も高い東京都は1163円から1226円、最も低い秋田県は951円から1015円になります。近年は地方の審議会の決定額が目安を大幅に上回るケースもあり、今後の審議が注目されます。

 ただ、物価高に生活を圧迫されている労働者にとっては十分とはいえず、経営への影響が死活問題になり得る中小企業もあります。紙面では、現場の切実な声も紹介しています。(1面、3面)