毎日新聞・7月1日付朝刊「今日のイチオシ!」編集局次長・石川隆宣

【減税の潮流 安倍氏 財政規律に疑義/脱・戦後レジーム狙う】

 参院選の公示が3日に迫り、物価高対策として消費税の減税が大きな争点になっています。野党は5%への引き下げや食料品の税率ゼロなどを競うように訴えているほか、与党内でも減税を求める声は消えていません。減税論はいつの時代から生まれたのでしょうか。

 今回の参院選で「減税」を巡る攻防は日本の政治に何をもたらすのでしょうか。選挙企画「減税の潮流」㊤では、戦後レジーム(体制)からの脱却を掲げていた安倍元首相が何を考え、財政規律にどう向き合ってきたのかを振り返ります。安倍氏の「反財務省」の志向が、保守層に浸透しているとの見方も紹介。「減税」の潮流を、取材でたどっていきます。各党の減税に関する公約やスタンスも整理してお伝えしており、選挙前にじっくりと考えたいテーマです(一面、三面)