【政党ファクトチェック危うさも 自ら検証 公正性に疑義 専門家】7月の参院選を前に、政党がAIを活用して偽情報を判別する「ファクトチェック」に乗り出しています。AIでSNS上の政党や候補者に関する情報を収集し、党の公約や政策、候補者の発言などと照合して偽情報の恐れがあれば指摘したり反論したりしていく考えです。背景には近年、偽情報の拡散が選挙結果に大きな影響を及ぼしているという危機感があります。
ただ、専門家は「第三者による検証が基本で、当事者が行うものはファクトチェックとは言わない」と指摘。また、権力を持つ政党自身がファクトチェックすることについても「言論弾圧や検閲につながる」と慎重な立場を示しています。急速に拡散される偽情報への速やかな対応と公正さをどう両立させれば良いのか。政党や候補者は難しい対応を迫られています。