毎日新聞・6月22日付朝刊「今日のイチオシ!」 大阪編集局長 長谷川豊

【平和願い再び街頭へ/元フォークゲリラの歌姫の決意/歌わないスタンディングで】

 1969年、ベトナム反戦運動のうねりの中、新宿駅西口地下広場を数千人が埋め尽くした伝説的な街頭集会「フォークゲリラ」がありました。フォークソングを歌って反戦を訴える聴衆の大きな歌声が広場に響きました。輪の中心にいた大木晴子さん(76)=旧姓・山本=は「フォークゲリラの歌姫」と呼ばれるようになりましたが、活動が下火になった後は幼稚園教諭となり、運動の前面に出ることはなくなりました。ところが約30年後から再び平和活動に携わるようになり、今も国会議事堂前で「PEACE」と書いた手書きのプラカードを持って平和を訴えています。歌は歌わず、プラカー

ドで思いを表現する「スタンディング」という手法です。当時とは異なりますが、若い世代からの反応も感じるようになったといいます。大木さんの活動に迫りました。

 

(1、3面)