毎日新聞・23日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集局次長・堀雅充

【企業献金、夫婦別姓……「時間切れ」狙う与党/参院選控え「分断」回避】

 通常国会は6月22日の会期末まで残り1カ月となりました。しかし、注目法案を巡る論戦は活気が乏しく、まるで「消化試合」の様相を示しています。自民党は企業・団体献金や選択的夫婦別姓を巡る審議で新たな法案を提出せず、「時間切れ」を狙っているようです。野党も足並みがそろわず、両テーマともいずれの法案も成立しない公算が大きくなっています。

 与野党の対決法案で、修正協議が本格化しているのは年金制度改革関連法案のみですが、これも、参院選を前に世論の反発を恐れた自民が基礎年金の底上げ策を削除した「骨抜き法案」で、野党は「あんこのないあんパン」と批判を強めています。

 「決められない国会」の背景を深掘りしました。(1、2面)