毎日新聞・5月17日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集局次長 佐々木洋

【学術会議文書 「全面開示を」 首相任命拒否 東京地裁判決】 菅義偉首相(当時)が日本学術会議の会員候補6人の任命を拒否したことを巡り、原告が、首相が任命拒否できるという法解釈に至った行政文書の開示を求めた訴訟の判決で、東京地裁は16日、文書の一部を不開示とした国の対応を違法として開示を命じました。歴代首相は学術会議の推薦通りに任命しており、菅氏が任命を拒否したのは、6人のなかに安保関連法など政府の進める政策に反対した学者が含まれているからではないか、との指摘が出ていました。篠田賢治裁判長は「解釈が整理される経緯や理由は国民に十分に明らかにされ、吟味される必要がある」と判決理由を述べており、今後の国の対応が注目されます。(1面、社会面)