毎日新聞・5月14日付朝刊「今日のイチオシ!」編集局次長 石川隆宣

【工場閉鎖 ゴーン体制以来/日産再生へ大なた/関税 業界再編へ圧力】 

 日産自動車が、生産体制の大幅縮小を迫られました。仮に国内工場を閉鎖すれば、「コストカッター」の異名を取ったカルロス・ゴーン氏のもと2001年に村山工場(東京都武蔵村山市)を閉鎖して以来となります。国内外で2万人規模の人員削減にも踏み切りますが、トランプ米政権による関税措置も先行きを不透明にしています。V字回復への道のりは描けるのでしょうか。先行きが厳しいのは日産だけではなく、自動車メーカー各社も次世代EVの研究開発投資の重さに加え、トランプ関税の逆風にもさらされています。ホンダと日産の経営統合協議は2月に破談となりましたが、業界再編への圧力が再び高まる可能性もあります。今後を展望しました。(二面)