毎日新聞・12月30日付朝刊「今日のイチオシ!」 コンテンツ編成センター長・猪飼順

【世田谷一家殺害 「もう時間がありません。待ちくたびれました」92歳の母、解決の日は……】

  2人の孫のためにお菓子の詰まったリュックサックを背負っていた背中は年を追うごとに、小さく丸くなっていく。2000年12月に東京都世田谷区で起きた一家殺害事件で、息子の宮沢みきおさん(当時44歳)ら家族4人を失った母節子さんは92歳になりました。「私が生きているうちに犯人は捕まるんでしょうか」。語る口調に、自身の老いと記憶の「風化」への悲しみと焦りがにじみます。しかし事件は未解決のまま、発生から23年がたとうとしています。(社会面)