毎日新聞・8月28日朝刊「今日のイチオシ!」 くらし科学環境部長 清水健二

【アフリカの大国ナイジェリア 医師流出、負の連鎖】アフリカ最多の21800万人の人口を抱えるナイジェリアが、医師不足にあえいでいます。せっかく養成した医師が待遇の良い欧米や中東に流れてしまう結果、国民の生活の質向上につながらず、貧困が減らない要因にもなっています。人材を最も吸い上げているのが、ナイジェリアの旧宗主国である英国。ここにもまた、医師不足に悩み、担い手の確保を海外に求めざるを得ない事情がありました。特派員が各地をルポするシリーズ「世界人口考」で、頭脳流出と経済格差の現状を探りました。(一、三面)