毎日新聞・8月22日付朝刊 きょうのイチオシ! コンテンツ編成センター長 猪飼順 【アルツハイマー治療薬・レカネマブ 国の専門部会が製造販売を了承】

厚生労働省の専門部会は21日、アルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」(商品名レケンビ)の製造販売の薬事承認について了承しました。レカネマブは、製薬大手「エーザイ」と米製薬会社「バイオジェン」が開発。承認されれば国内では、病気の原因と考えられている脳内の物質に直接働きかけて取り除く初めての薬となります。

 近く厚労相が承認する見通し。薬価(薬の公定価格)を決める議論を経て、年内にも実用化される可能性があります。

 アルツハイマー病は進行性の病気で、認知症の約7割を占める。神経細胞を壊す異常なたんぱく質「アミロイドベータ(Aβ)」が脳内にたまり、神経細胞が徐々に死滅して思考や記憶の機能が損なわれると考えられています。

 レカネマブは、体内の免疫反応を利用してAβを取り除いて病気の進行を遅らせる効果が期待されています。ただ壊れた神経細胞は修復できないので、根治薬ではありません。

 投与の対象は、脳内にAβの蓄積が確認されているアルツハイマー病患者で認知症の症状が軽度の人と、その予備軍となる軽度認知障害(MCI)の人。既に症状が進行した患者は対象外。

 

  この日の専門部会は非公開で午後6~8時で予定されていたが、終わったのは午後9時半ごろでした。厚労省によると、安全な投与の仕方に関して多くの意見が出されたという。(12版の一部地域から一面)