毎日新聞・6月4日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集編成局次長 中田卓二

【迫る/在日被爆二重の差別 93歳で死去 李鐘根さん】被爆者で在日韓国人2世の李鐘根さんは朝鮮半島のルーツや被爆の事実を伏せて広島で暮らしてきましたが、2012年、被爆と差別の体験を本名で語り始めます。80歳を超えて参加したNGO「ピースボート」の船旅がきっかけでした。晩年は韓国人被爆者の救済にも尽力した李さん。長女は昨年11月の「しのぶ会」で、父の過酷な人生の最後の10年を「宝物のようだった」と振り返りました。(1、3面)