毎日新聞・4月27日付朝刊「今日のイチオシ」 編集編成局次長 鮎川耕史

マッチングアプリで知り合った女性にぼったくり店に連れ込まれる男性の被害が急増しています。2022年に東京・歌舞伎町を管轄する警視庁新宿署に寄せられた相談件数は前年比約5倍の約110件(被害総額計約4500万円)。今年は2月末時点ですでに約100件に上ります。

 特徴的な手口は、①マッチングアプリを利用して男性を待ち合わせ場所に誘い出す②現れた女性が「知り合いの店に行こう」などと特定の店に連れて行く②店のスタッフが「飲み放題コース5000円」などと説明する一方で、女性がコース外の酒を大量に注文し、高額の料金を請求する--というものです。

 

 24万円を請求された男性は「アプリで恋人をつくる友人も多いので、こんな被害に遭うとは思わなかった」と話しています。被害相談に応じる弁護士は「店は自分で決め、高額請求をされてもその場では支払わないように」と呼びかけています。(社会面)