毎日新聞・3月25日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集編成局次長・木戸哲

 熊本県芦北町で202011月、死産した双子の遺体を遺棄したとして死体遺棄罪に問われたベトナム人の元技能実習生、レー・ティ・トゥイ・リン被告(24)の上告審で、最高裁第2小法廷は24日、有罪とした12審判決を破棄し、逆転無罪とする判決を言い渡しました。

 遺体を段ボールに入れて自宅の棚に置いた行為が遺棄に当たるのか否かが争点でしたが、草野耕一裁判長は「習俗上の埋葬と相いれない処置とは認められない」と述べ、罪の成立を否定しました。

 

 最高裁によると、1980年以降で最高裁が12審の有罪判決を破棄して無罪を言い渡したのは25人目です。「私は子供を捨てたり隠したりしていない」と無罪を主張し続けていたレーさんは、判決後に「妊娠して悩んでいる技能実習生らに刑罰を加えるのではなく、安心して出産できる環境に日本が変わってほしい」とコメントしました。                   (12版から社会面)