毎日新聞・3月3日付朝刊「きょうのイチオシ!」   編集編成局次長・平地修

【諫干「開門認めず」決着 20年の法廷闘争終結】

 

国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防排水門を巡り、最高裁がねじれていた司法判断を「開門認めず」に統一する決定を出しました。約20年続いた法廷闘争は今回の決定で事実上決着したことになります。開門を求め続けてきた漁業者からは「未来がなくなる」と落胆の声が漏れる一方で、営農者からは「ほっとした」と安堵の声が出ています。長年にわたる両者間のしこりは残り、最終的な解決に向けた国の責任が消えたわけではありません。(12版から1、2、社会面)