毎日新聞・1月31日付朝刊「きょうのイチオシ!」   編集編成局次長・平地修

【中曽根氏も工作標的 旧統一教会教祖発言録】

 

旧統一教会の創始者・文鮮明氏が信者に説教した約53年分の内容を韓国語で収めた発言録全615巻で、日本の歴代首相への言及が計1330回あり、そのうち最も多かったのが中曽根康弘氏の693回でした。毎日新聞が約20万ページに及ぶ文書を独自に集計。旧統一教会が、銃撃事件で亡くなった安倍晋三元首相の祖父の岸信介氏や、父・晋太郎氏を日本政界に近づく足がかりにしていたことがすでに判明していますが、中曽根氏も政界工作の重要なターゲットとしていたことが浮き彫りになりました。発言録では、中曽根氏が自民党総裁の後継指名で安倍晋太郎氏を選ばなかったことについて「裏切った」などと「恨み節」を繰り返していたことも判明しました。(12版から1、3面)