毎日新聞・1月20日付朝刊「今日のイチオシ!」 デジタル編集本部次長・小坂大

【新型コロナ死者数が増加 専門家「隠れ陽性者」を指摘】

 

 

今冬の新型コロナウイルス感染の波で、1日当たりの死者数が過去最多を更新しました。オミクロン株で死亡率は低下しているはずでしたが、専門家らは「隠れ陽性者」の存在を指摘しています。発熱などの症状があっても検査しない人や、陽性が判明しても自治体に登録の手続きをしていない人が多いとみられます。昨年9月に厚生労働省が新規感染者の全数把握を簡略化した影響が出ました。専門家は「今冬は感染者の一部しか把握できておらず、実際には(昨年の)第7波を超えている」と指摘します。脳卒中や心筋梗塞の患者が増える季節に重なったため、医療現場の逼迫は深刻さを増しています。感染力の強い派生型への置き換わりも進み、感染再拡大も懸念されています。(12版から2面)