毎日新聞・1月1日付朝刊「きょうのイチオシ!」  編集編成局次長・平地修

【「平和国家」はどこへ① 日台に軍事連絡ルート】

 

中国による台湾侵攻への危機感が高まる中、日本の自衛隊と台湾軍が直接やり取りできる連絡体制を構築していることが明らかになりました。複数の防衛省関係者によると、自衛隊と台湾軍の関係者は日本国内や台湾、米国のハワイでも水面下で協議を重ねているとのことです。しかし、台湾統一を目指す中国の習近平政権は、日本が安保分野で台湾への関与を強めることに強く反発することが予想されます。中国の軍事的台頭やロシアのウクライナ侵攻など日本をとりまく安全保障環境が悪化する中、岸田政権は昨年12月、安保関連3文書を改定し、防衛力の抜本的強化に乗り出しました。連載企画「『平和国家』はどこへ」は7回にわたって、専守防衛に徹してきた平和国家・日本の行方を展望します。