毎日新聞・12月30日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集編成局次長 麻生幸次郎

【市民のスマホ情報抽出/露、反体制派抑圧に利用】

 

携帯電話から個人情報を抜き取る機器が、ロシアなどで反体制派や市民の抑圧に使われています。機器を開発したのはイスラエルに本社があるサイバー関連企業で、IT機器メーカー「サン電子」(本社・名古屋市)の子会社です。この機器を使えば、携帯電話の持ち主からパスワードを聞かなくても、全てのメッセージや写真などを抽出することができます。ロシア当局の資料によると反体制派指導者の側近も拘束されて機器が使われており、さらなる大規模摘発につなげているとみられます。また、香港のデモに参加した市民にも使用されたといわれます。開発元の親会社であるサン電子にも、こうした人権侵害を防ぐ責任があると、専門家は指摘しています。(一、三面)