毎日新聞・12月29日付朝刊「きょうのイチオシ!」  編集編成局次長・平地修

【「黒い雨」新制度1940人救済】

 

広島への原爆投下後に降った「黒い雨」体験者の救済を拡大するため4月に始まった新しい制度で、9月末までの半年間に全国で1940人に新たに被爆者健康手帳が交付され、「被爆者」と認められたことが毎日新聞のアンケート調査で判明しました。従来の制度ではこの半年間に全国で24人にしか交付されておらず、新制度で救済対象者が大幅に掘り起こされた形です。ただ、広島県・市の調査によると、2020年時点で推計1万3000人の「黒い雨」体験者がいるとされており、専門家は「約2000人の被爆者認定は多くはない」と指摘します。(12版から1、22面)