毎日新聞・12月26日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集編成局次長 麻生幸次郎

【中国 民間ゲノム解析制限/コロナ 変異株情報 統制か】

 

新型コロナウイルスのゲノム配列を当面の間は解析しないよう、中国政府が民間の受託解析企業に通知していたことが分かりました。通知は11月下旬で、中国内で新たな変異株が発生した場合の政府への批判の高まりなどを懸念し、変異株の動向に関わる情報の厳格な管理を図っているとみられます。人口14億人の中国での大規模感染が新たな変異株の発生につながる可能性が指摘されており、解析を制限して情報統制を強めれば、ウイルスの変異の早期発見やワクチンなどの開発に影響を及ぼす懸念も生じます。(一面)