朝日新聞【イチ押し】教育面に「注目集まる図書館の自由に関する宣言」 発信者:延与 光貞(編集局)

 今年8月、文部科学省が全国の公立・学校図書館向けに、「拉致問題関連本の充実」を求める文書を出したことが「図書館の自由」を揺るがしかねないと波紋を広げました。戦前や戦中に人々の思想を同調させる国策に加担した反省や、戦後に権力の介入を招いた苦い経験から生まれた「図書館の自由に関する宣言」があったからです。図書館とは私たちにとってどんな存在で、どんな役割を担っているのか、改めて考えてみました。