毎日新聞・10月10日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集編成局次長・木戸哲

【ウクライナ大橋爆発で高まる緊張】

ウクライナ南部クリミアとロシアを結ぶ「クリミア大橋」で8日に起きた爆発は、ウクライナ侵攻で行き詰まるロシアの苦境を浮かび上がらせています。2014年からクリミアを実効支配するロシアは、19年までに大橋を完成させ、クリミアをウクライナ南部攻撃の拠点や補給基地としてきました。ウクライナがロシアにとって重要な戦略拠点を攻撃したとの見方が広がる一方で、ロシアが強硬手段で報復する可能性も取り沙汰されています。今後、ロシア側が爆発の原因をどう説明し、どのような対抗措置に出るのかが焦点になりますが、緊張の高まりが懸念されています。(12版から1面)