毎日新聞・10月9日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集編成局次長 麻生幸次郎

【気温上昇0.1度でも低く 気候科学者の覚悟/法廷で火力新設「NO」】

 神戸地裁の法廷に7月、日本を代表する気候科学者、江守正多さんの姿がありました。神戸市の石炭火力発電所の新設・稼働の差し止めを周辺住民らが求めた民事訴訟で、原告側の証人として出廷したのです。「科学の専門家なので政策論は直接論じない」と著書で強調するように、これまで政治的行動を避けてきました。しかし今回、証人尋問後にこう言いました。「ここへ来たことの政治的な意味は認識しています」

 

 何が科学者を突き動かしているのか、思いを取材しました。(一、三面)