5月31日付毎日新聞朝刊「今日のイチオシ!」

【五輪のリスク巡る専門家提言たなざらし】

 

政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」に所属する感染症の専門家らが、東京オリンピック・パラリンピック開催の可否について提言作成を進めたものの、公表されない事態が続いています。緊急事態宣言の目安となる「ステージ4」で開催した場合は医療の逼迫がさらに深刻になる、「ステージ3」の場合でも人流抑制のため無観客の開催を求める、という内容でまとまりつつあったものの、状況を見守りたい政府側から公表の了承が得られず、たなざらしになっています。「開催に批判めいたことを言うと『反対なのか』と攻撃され、安全と言えば国民の信用を失う」。専門家からはそんな悩みの声も聞こえてきます。(12版から1、2面)